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人材検索について

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最終更新日:2025/03/03

山岸 卓樹

ヤマギシ タカキ (Takaki Yamagishi)
MISC
タイトル
エリートアスリートにおけるAnaerobic Power Reserveの男女別・競技別傾向とトレーニング処方の実際
タイトル(英)
参照URL
https://researchmap.jp/7000019636/misc/49158428
著者
山﨑 和也,池田 克也,白木 駿佑,田中 修二,西川 直人,秋元 萌子,山岸 卓樹,山下 大地
著者(英)
担当区分
概要
【現場へのアイデア】最大有酸素性パワーと最大無酸素性パワーの絶対値だけでなく、それら の差分であるAnaerobic Power Reserve(APR)を分析することで、選手の体力特性を把握するこ とに繋がり、APRを考慮することで各選手の長所や短所に着目した高強度インターバルトレー ニング(HIIT)処方に繋がる。一方で、APRを把握することはトレーニング強度調整に役立つが、 APRは個人内で変化し得るため、実際のトレーニング処方時には選手のトレーニング状況やコ ンディション等を考慮する必要がある。 【背景】HIIT処方では各選手の体力特性評価を基にトレーニング変数調整を行うが、最大有酸 素性パワーを超える強度でのHIITは、無酸素性代謝も強く動員されるため適切な強度設定が難 しい。近年、APRを基にトレーニング処方を行うことで、個人に最適化した負荷設定に繋がる ことが言及されているが、APRの競技種目別の傾向やAPRに基づきトレーニング処方した事例の 報告は少ない。そこで、本報告の目的は、エリート選手における競技種目別のAPRの分布を明 らかにし、競技・種目・男女間の違いや特徴を示すこと、APRに着目したトレーニング処方の 実際について報告することとした。 【方法】当施設で測定を行ったエリート選手63名(男性30名、女性33名)を対象にし、競技種 目ごとに持久系、水辺系、球技系、格闘技系、スキー・スノーボード、審美系・その他に分類 した。漸増負荷テストと6秒全力ペダリングテストを同日に実施し,体重あたりの最大有酸素 性パワー(MMP)と体重あたりの最大無酸素性パワー(6sMP)をそれぞれ測定し、APR(6sMPと MMPの差分)を6sMPで除してPercent Anaerobic Power Reserve (%APR)を算出した。得られたデ ータは種目及び性別ごとに記述統計した。 【結果・考察】%APRは、男性では68.5±7.5%(MMP:4.6±0.6W/kg, 6sMP:14.8±1.9W/kg)で、そ の他(n=2, 陸上混成選手)が最も高く(75.8±1.8%, MMP:4.1±0.1W/kg, 6sMP: 16.9±1.7W/ kg)、持久系選手(n=1)が最も低い値(38.6%,MMP:6.6W/kg,6sMP:10.7W/kg)を示した。女性では 64.3±4.8%(MMP:3.9±0.5W/kg, 6sMP:11.0±1.5W/kg)で、その他(n=2, 陸上混成選手,BMX)が 最も高く(71.3±3.0%, MMP:3.6±0.6W/kg, 6sMP:12.4±0.8W/kg)、審美系選手(54.0±4.7%, MMP:3.5± 0.2W/kg, 6sMP:7.7±0.3W/kg)が最も低かった。持久系・審美系選手では%APRが低 い傾向にあり、高いパワー発揮やスピードが重要な競技では男女とも%APRが高い傾向が見られ た。各競技が要求する体力特性を反映していると考えられ、各競技種目での目標値を設定でき る可能性があるため、引き続き検証が必要である。一方、同じ競技種目内でも個人の特性によ り%APRは異なり、個人内でもトレーニング状況により%APRが変化することがあり、適宜強度や プログラムを調整していくことが必要である。当日の報告では格闘技系・スキー・スノーボー ド種目選手の事例を取り上げる。
概要(英)
出版者・発行元
日本トレーニング指導学会
出版者・発行元(英)
誌名
日本トレーニング指導学会大会プログラム・抄録集
誌名(英)
2024
開始ページ
28
終了ページ
出版年月
2024年11月
査読の有無
招待の有無
掲載種別
研究発表ペーパー・要旨(全国大会,その他学術会議)
ISSN
2433-7773
DOI URL
https://doi.org/10.32171/cpjssct.2024.0_28
共同研究・競争的資金等の研究課題