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最終更新日:2024/12/12

山岸 卓樹

ヤマギシ タカキ (Takaki Yamagishi)
共同研究・競争的資金等の研究課題
タイトル
極めて短時間で全身持久力から骨格筋の量・機能の向上をもたらす新たな運動様式の開発
タイトル(英)
研究概要
2021年度は、2020年度末に取得したデータの解析を進めた。具体的には、健常成人男性10名を対象に短時間高強度運動(15秒自転車スプリント×3セット)が大腿部の骨格筋活動レベルおよび酸素消費動態に及ぼす影響をMRI T2値、積分筋電図(iEMG)、組織酸素化指標(TOI)を用いて多角的に検討した。その結果、①僅か30秒の高強度運動(15秒×2セット)により対象8筋(大腿直筋・外側広筋・内側広筋・中間広筋・大内転筋・大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜様筋)においてMRI T2値が有意に増加する、②大腿前面の広筋群(外側広筋・内側広筋)においてセット数の増加に伴い有意にT2値が増加した一方で、大腿直筋および大腿後面(大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋)の筋は2セット以降頭打ちになる、③T2値が2セット以降も増加した筋では、iEMGが3セットを通して維持された一方で、T2値が増加しなかったその他の筋ではセットを重ねる毎に同指標が有意に低下する、④スプリント時の酸素消費動態は二関節筋(大腿直筋)、単関節筋(外側広筋)ともに同様の傾向を示したものの、二関節筋においてその程度が大きいことが明らかとなった。
MRI T2値は骨格筋の代謝応答を、表面筋電図は神経筋活動をそれぞれ反映していることから、T2値が2セット目以降に頭打ちになった筋においてiEMGの低下が見られたことは、神経系疲労(筋活動の低下)により代謝応答が鈍化したことを示唆している。また、自転車スプリントは前屈み(股関節屈曲位)で実施するため、(股関節屈曲と膝関節伸展に作用する)大腿直筋において、(膝関節伸展のみに作用する)外側広筋よりも酸素をより多く消費していたと推察できる。本研究の結果から、15秒以上の全力スプリントを2セット以上実施した場合、広筋群以外ではセット数の増加が必ずしもより大きな刺激をもたらさないことが示唆された。
研究概要(英)
参照URL
https://researchmap.jp/7000019636/research_projects/32202723
担当研究者
山岸 卓樹
担当研究者(英)
提供機関
日本学術振興会
提供機関(英)
制度名
科学研究費助成事業 若手研究
制度名(英)
研究種目
研究種目(英)
研究機関
研究機関(英)
年月From
2019年4月
年月To
2023年3月
配分額(総額)
2730000
配分額(直接経費)
2100000
配分額(間接経費)
630000
資金種別
課題番号
19K19990
KAKEN URL